現場一期一会(学校の宿題廃止は進むか夏休み前に考える)

学校の宿題廃止は進むか夏休み前に考える

この春、東京都内の公立中学校に進んだ生徒が小学校との違いに戸惑っていました。

「宿題があるから」
小学校は宿題がなかったからです。夏休みなどの長期休みでも宿題はなかったそうです。

宿題廃止の動きは全国で始まっています。子どもの主体的な学びを目指す改革のためとされていますが、先生たちの働き方改革という背景もあります。

宿題はずっと、学校の「当たり前」でした。私ら昭和世代の小学校の夏休みは、毎日取り組む宿題帳があり、日記や読書感想文を書き、絵を描くことが定番でした。こっそり親の手も借りて仕上げたものです。

そんな夏休みの宿題について、朝日新聞の投書欄で特集したことがあります。2年前の夏です。

現役の中学生たちは否定的で、「宿題があると、おちおち休めない」「もっと積極的に取り組めるものにすれば」と指摘します。一方で、高齢世代は懐かしさもあってか、「『できた!』という喜びを感じた」などと肯定的な受け止めでした。

さて今春、改革派と称された一人の中学校長が退職したことがニュースになりました。

宿題だけでなく通知表も廃止したと注目を浴びた先生でした。退職を伝えた紙面で、改革について語っています。「いやあ、あまり変わりませんでした」

宿題や通知表の廃止についてはまだ議論があるのでしょう。教育は未来の社会づくりにつながります。より良い道を皆で探りたいものです。

朝日新聞立川支局員 山浦 正敬