震災復興に33兆円 国民負担はまだ続く
インターネットの検索とAI(人工知能)を使っても、全体像をつかむのは簡単ではありません。
3月で発生から15年となる東日本大震災からの復旧・復興にどれだけ国や地方自治体が予算をつぎこんだかの詳細です。
津波被災地の復興がひとつの区切りを迎えるのにあたって、担当記者で集計を試みました。
国をあげての復興なので担当省庁が多岐にわたります。加えて、岩手、宮城、福島など地方の独自予算もあります。精査と集計は手作業ではあまりにも複雑で膨大です。そのため復興庁のまとめた「関連予算の執行状況」を参考にしてみました。
昨年度までの14年で実質で約32.5兆円がかかったそうです。15年目の今年度を加えて33兆円程度と見込んでいます。
日本の人口は1億2316万人(昨年12月の概算値)なので、赤ちゃんからお年寄りまでが1人当たり約27万円を負担する計算です。
財源として、私たちが納めている所得税に2.1%が加算されています。2037年まで続きます。当初の10年は、住民税も1千円引き上げられました。
一方で、原発事故の対応はまだまだ続きます。国は原発事故対応を中心に来年度から5年間で約2兆円の歳出を見込みます。その終着点は見通せていません。
なのに、所得税に加算して集める予算の一部を、防衛費に回そうかという議論が浮上しています。
納める税金がどう使われるのか、引き続きしっかり見ていこうと思います。
朝日新聞立川支局員 山浦 正敬
